テント泊をしていくにあたり、シュラフを購入しました。今までに持っていたシュラフはモンベルの化繊の#3とダウンのダウンハガー(前のスーパースパイラルウルトラライトダウンハガー#3です。どちらも3シーズン用で、零下には耐えられません。
私自身寒がりなようで、寝ていて冷えを感じるとすぐ起きてしまいます。家でも妻は布団もかけずに寝ているのですが私は肩まで布団がかかっていないと眠れません・・・
今回は冬季用のシュラフということで次の3点を購入のポイントと考えました。
1.登山で使用できるもの(軽量なもの)
冬季の縦走はできないと思うのですが、1泊くらいならいつかしてみたいというのがあって、その際に寒くて眠れないというリスクを極力減らしたい。また普通にキャンプに行っても寒くて眠れないということは避けたい。過去に寒くて眠れない夜が何度かあって、次の日ヘロヘロだったことが多く、睡眠がとても重要と感じているのです。
2.快適温度あるいはリミット温度が-15度以下のもの
気温がどこまで下がるかはなかなかわからないので、多少重かろうが嵩張ろうが、安心がほしい。モンベルで-5度がリミットのはずで購入したシュラフが寒くて眠れず、のちのちそのシュラフのリミット表示が0度に変更され、そのトラウマが根強い。モンベルはいい製品だとは思うけれど信じきれない。
3.なるべく安いもの
零下で寝るということが今後どれくらいあるかと考えると、あまり高級なものだと無駄になる可能性が高い。重量とコストは反比例なのでそのあたりのバランスを考えたい。
国内メーカーでシュラフというとモンベル・イスカ・ナンガが有名どころ。このあたりの商品はレビューも多くて調べやすい。シュラフといっても登山で使う人もいれば車中泊で使う人もいて一概にどれがベストというものはありません。ただよく出てくる名前は先の3社の製品。これらの製品は、円安になってからなのか、山ブームからなのか、価格が跳ね上がっています。-20度クラスだと4万超、上を見たらきりがありません。また体感温度は個人差もありますからなおさら選択が難しい。
シュラフに求められる機能の一つとして中の綿が使用を続けるうちに寄ってしまってはいけない。濡れに対する対策が必要。なるべく睡眠を妨げない自由度がほしい。などがあげられます。いろいろ調べてみると登山の世界ではISUKAの評価が結構高いですね。必要最低限・質実剛健な作りに、肩と顔周りの2段のドローコードが有用だそうです。そこでISUKAを調べてみると、エア810EXというシュラフが良いのではないかとなりました。この製品は限界温度が低く、重さもそこそこです。値段がちょっと高いですが・・・そこでこの商品を買おうと思い、横浜のショップへ見に行くことに。ところが横浜だと置いてある店がわかりませんw 絶対にあるだろうと思っていたカモシカには無いし、モンベルはモンベルだけだし、ICIはその日のうちに行くこともできませんでした(たぶんある)。そうこうしつつも調べていると謎の国内メーカーを発見。どうやら元ISUKAの社員さんが独立起業したメーカーのようです。発足は去年の夏。
TAKEMOという会社なのですがそのポリシーが素敵!「本物と呼べる良い物を安く!」です。写真で見る限りシュラフのつくりはISUKAに準じています。カタログスペック的にはやや重いけれどフィルパワーは高め。ISUKA同様シュラフカバーの使用を前提としていますが、私のシュラフカバーはISUKAのゴアなのでばっちり。お値段は・・・安すぎる!というかもともとこのクラスはこの値段なんですよね。
新しい会社の製品なので、評価もほとんどなく、ちょっとおっかなびっくりだったのですが、ダメなら家族用かヤフオク行きだと、すぐさまAmazonでポチってみました。選んだのはNo9です。
そうして届いたのがこちら。
表地はちょっとペラペラで頼りない感じですが、ダウンのもこもこ感がすごいです。モンベルの#3と比較すると保管用のバックで1.5倍の大きさ。
中はISUKA同様、肩回りと顔の周りにドローコードがあって温度調節可能。ファスナーなど力のかかる部分はしっかり作られています。
手元に来たら、もう試さずにはいられませんw 早速先日のキャンプで使用してみました。これまで幾度となく寒さで眠れぬ夜を過ごした私だけに期待はかなりでかいです。
23時までたき火していてw気温は零下になっていました。ペットボトルもカップのコーヒーもガンガン凍っていく状況、意を決してテントに入ります。最初足が冷え切っていたため「あれ?これあったかくないじゃん!」と予想外の展開に困惑。しかも外気に触れる顔の部分が寒すぎて眠れませんw 30分くらい「眠れねー、しくじったー」とシュラフの中で凍えていたのですが、徐々に体温で温まってくると、足の冷えはなくなりました。いつもならばそうこうしているうちにも冷気がシンシンとしみ込んできて追い打ちをかけてくるわけですが、今回はそれが全くありません。よく考えたらテントの膜を一枚閉めていませんw いったん起きてきちんと閉めて・・・ それからは爆睡していたようです。
朝4時に一度暑さで目覚めました。体はもうポカポカ。テント内も寒くありません。ただ結露がすごくて驚きました。「やばいシュラフカバーしてない・・・」なんて思いつつも再び寝てしまい、起きたのは6時過ぎでした。
テント内は結露が凍り付いています。シュラフは思ったほど濡れていませんでした。ただ口の周りだけ吐いた息でびしょびしょでした。次からはきちんとシュラフカバーをすることにしますw
結果的に言うと、同等のシュラフを使ったことがないので比較はできないのですが、この値段でこの性能ならかなりお買い得だと思われます。少なくとも私の希望(軽い・寒くない・安い)をかなり高レベルで満たしてくれた製品です。
実はこれをポチッた直後にISUKAのエア810EXが大安売りになり「やばいしくじった!」と思ったのですがw それでもTAKEMOのほうが1万円安かったです。今はもう戻っちゃったかな・・・ 今年の暖冬でシュラフとかすごく安くなりそうな気もしますが、TAKEMOのシュラフなら年中安いですw 今、Amazonだと在庫切れになりました。私と似たような人多いのかなw
暇になると山用品をWebでいろいろ見て回りますが、日本はほんと山用品高いです。しかも年々価格が上がっているように思います。これだと登山なんてそうそう気軽に始められないんじゃないかな。そんな中に出てきたこの会社、とてもユーザーフレンドリーで、好感が持てます。手作り感満載のHPもいい味出していますw なにかトラブルがあったらすぐ対応してくれそうなのも(あくまで希望ですw)いいです。
本格的に雪山テントを始める人には、私の経験値からは(まったく無いので)お勧めできませんが、極寒キャンプごっこであるとか、ちょっとした雪中キャンプには良いんじゃないでしょうか。高級化繊シュラフ並みの値段で最新ダウンシュラフが買えてしまうわけですからコスパは最高だと思います。
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