Amazon Music HD のフルパワーを聴いてみたい
カーオーディオがひと通りまとまってきて、何かしたい。もっと高みがあるのではないかという幻想に囚われていますw 取り敢えず気になっているのは普段聞いている音楽ソース。iPhone6sからの音源はショボいのではないか疑惑。というかショボいw
そこで考えた。
「せめてAmazon Music HDを本気で鳴らしてみよう!」
現状Amazon Music HDをiPhoneの本来の性能までしか出せていない(24bit/48khz)ので(これでもCD音質レベルにはなっている)、Amazon Music HDの限界(24bit/192khz)まで引き上げてみようというわけです。
通常ならば対応DAP(Digital Audio Player)を買えばいいのですが、それはダメ。ストリーミングできないから。ストリーミング音源でより良い環境を求めると、現状ではスマホを使うしかない。以前ONKYOからGRANBEATってスマホが出ましたが、既に販売も終わっているし、Androidも古いバージョンなのでイマイチ魅力に欠けます。
さてどうしたものか。
カーオーディオのソースはCD一択
師匠を含め、今までお会いした仙人たちの共通のおことば
「CDに勝るソースナシ!」
音源に関して、ある仙人は「一周回って16bitの素晴らしさに気づかされる」と言いますし、またある仙人は「CD以上の音質はある程度のシステムじゃないと意味がない。そもそもカオデ音源はそこまで高音質である必要がない(雑音などのため)」と言います、「本物のシステムはクソ音源でも鳴らしきる」と言い切る仙人もいます。
実際MP3でも極上の音楽を鳴らすシステムを聞かされていますし、疑う余地はありません。私の実体験でも、CDの深さ・艶・空気感はAmazon Music HDでは出せません。
オフ会でハイレゾとか数十万のDAP音源も聞かせてもらいますが、確かに音質はイイ!それで充分なのですが、心揺さぶるような感動はCD音源以外では聞いたことがありません。
と言いつつも「いい音が出るのなら聞いてみたい」というのが凡人の考え。とりあえず試してみたいわけです。「もしかしたらCDを超える音質になるのではないか?」という妄想に囚われたら離れられませんw
iPhoneで Amazon Music HDの性能を100%出す方法
私は現状イヤホン端子からヘッドにAUX接続しています。ヘッドにUSB端子はありますが、古過ぎて高性能DACが付いていません。一応LightningからUSB接続はできますが、これだと全体が薄っぺらい音になって(フラット傾向)全然楽しくないため、AUXを使っています。
iPhoneのlightning端子はハード的に24bit/48khz。これを最高音質の24bit/192khzに引き上げるには外部DAC(Digital Analog Converter)を使います。ただこれ、対応機種がイマイチわからない。DACは値段的にピンキリですが、ここまでのフォーマットをもっているDACとなるとやはり10000円前後の模様。
もともとDAC自体に興味はありましたが、絶対常用しない確信があったので(持ち物が増えて、バッテリーの呪縛付き)手を出せませんでした。今回は野望達成のため、仕方ない(ということにしておきましょう)ので探しましたw
オーディオに関するWeb情報は無駄と知りつつレビューを読みあさり、見つけたのがこの「Fiio Q1 Mark2」です。いわゆるDAC内蔵ポータブルアンプですね。
Fiio Q1 Mark2
DAC付ポタアンでDSDまで対応する製品では最安値に近いのかな?かなり人気な機種のようで、低価格ながらも様々な機能が「取り敢えず使えるレベル」なポタアンです。iOSでもAndroidでも使えるという意味ではこれしかない。
似たようなものにK3というのがあります。
Mk2はバッテリー内蔵、K3はバッテリーの無い据え置き仕様。ほぼ同じです。デジタル入力がMk2はマイクロUSB、K3はTypeCです。
Androidのみで考えるとコレ。だけどこれはAmazon Music HDでの実績がわからなかった。しかもGalaxyで不具合報告アリ。
なので今回はQ1 MK2です。私の場合、最初だけ持ち歩く可能性があるので、バッテリー内蔵のものにしました。
購入してから2回ほど持ち出しましたが、やはり要らないw BTイヤホンと比べると、音質を差し引いても利便性が桁違いで悪い。スマホと2段で持ち運ぶというのが恐ろしく無駄と感じます。仙人の言う「ハイレゾは騒音の中では意味がない」というのに納得できますw
特に電子マネーを使っていたり移動中にスマホを使いたい人はポタアン、絶対に無駄だと思いますw
他にもいろいろ調べたのですが、給電が入力とは別系統、あるいはバスパワーのもので、性能のそこそこなものが見つけられませんでした。多分無いです。まぁそもそもカオデの使い勝手なんで考えられていませんからね。
結局車でポタアンを使いたかったら、スマホもポタアンもバッテリー駆動が条件になっていまします。
Q1 Mark2の特徴
基本性能はメーカーHPで。今回重視した部分を抜粋。
最大で384kHz / 32bitのPCMデータおよび11.2MHzのDSDデータの再生に対応するUSB DAC機能
これ以上は望むべくも無い高スペックです。DSD音源とか持ってないんですけどねw
入力はMicroUSB。おそらくスリムを求めた結果ででしょう。
シングルエンド出力端子と2.5mmバランス出力端子を搭載
カオデとは関係ないのですが「ポタアン」「バランス接続」はやってみたかったのでw
電源ランプはOff時給電中は赤、On時は紫に。無給電の際には青に点灯します。使っていて紫の際はスマホのバッテリーがかなりの勢いで減ります。
ライン入出力が可能な3.5mm端子を搭載
これ、DACを使わないでただのアンプとしても使えます。接続用の両端ミニプラグもオマケでついてきます。
Apple社MFi認証による、iOSデバイスとの高い互換性
Lightning端子専用ともいうような作りで、オマケで接続ケーブルも付いてきます。Androidでも使えますが公式にはサポートされていません。
GalaxyNote8とPixel3XLではAmazonMusicHDの最高音質は出せないようです。実際は出ているのかもしれないのですが、アプリの表示はMAXまで上がりません。
こんなところかな?普通にポタアンとして使うならばこれ以上は望むべくもない何でも入り。カーオーディオで使うなんてことは誰も考えませんw
聴いてみた
イヤホンで聞いてみた
取り敢えずイヤホンで聞いてみましたが
わからない・・・ これが素直な印象w
抑揚が出た・・・気がする程度w
ただアプリの表示だけはバッチリ。んーこんなもんか。
ぶっちゃけ音が大きくなったんじゃね?というレベルです。音質も良くなったとは感じませんでした。そもそもAmazon Music HDはストリーミングにしては十分に音がいい。
ただ最高音質(24bit/192khz)のクラッシックだけは「ん?なんか透明感がすごいな」と感じます。
おそらく最近のiPhoneのイヤホン端子のないもので普段から聴いている人にとっては良い。一応バスブーストとかハイゲインがついているのですがLightning接続で悩まされている人用だと思います。
私の印象では・・・
バスブーストの持ち上げる周波数が中途半端すぎる。もうちょい下の方が好みかな?
ハイゲインは鳴りにくいイヤホン用(ハイインピーダンスとか)で、音色はそこまで変わらないので音量調整くらいにしかなりません。
イヤホン端子付きのLightningデバイスならばイヤホン端子の方が明らかに音が良いです。
カーオーディオで聴いてみた
んー んー んー 微妙w
いろいろなスマホを取っ替え引っ替えしながらいろいろ試しましたが、私にとっては微妙。少なくとも「おぉ!これだよ!」というところはひとつもありませんでした。
パッと聞いて音量が上がった?程度の誤差。若干定位が良くなった気がしますが、私の車アナログだから定位いらないw
と言っても全然使い物にならないかと言うとそんなこともありません。人によっては良くなる可能性はあります。例えば音が飛びきっていない車とか・・・こんな経験過去にもあったな・・・
そう、カロのGM-D400Ⅱに近いw これにDACつけるとQ1 Mk2になる感じ。
接続機器が増えて、配線が増えてこのレベルなら、なくていいと言うのが現実的な感想。ぶっちゃけ「iPhoneからデジタルでヘッドに入れたのよりはちょいいいのかな?」くらい。
一番気になるのは「フィルター臭」がする。
ポタアンなしのときのキレや余韻がマスクされます。パワー感はあるのだけれど、このキレ感を無くすのはダメ。
おそらくこれはデジタル出力ゆえのデメリットなのではないかと推測されます。というのはiPhoneもAndroidもデジタルならばほとんど変わらなくなってしまう。
iPhoneのイヤホン端子のほうが、音も使い勝手も上と感じます。
あーそれならAUXでアンプだけ使ったらいいんじゃね?そそくさとセットして聞いてみました。
んー やっぱだめだw
淡い期待をよそに現実は厳しかった。よくならない。マスク感はそのままでパワーがより載ってくるくらいかな。これはデジタルアンプの特性と接続機器を増やしたデメリットだと感じました。
思うにデジタルソースはどうしてもフラット傾向の出音になってしまうのがよろしくない。CDはユニット(デッキなど)の色が載ってくるので、これが味につながっているのではないかと思います。
とするとデジタルでカオデのシステムを組んでいる人にはいいのかもしれない。が、そういう人は普通DAP使いますねw
A級やAB級のカーアンプを使っている人には物足りなさの残る音だと思います。
純正ヘッドのアンプを使っている人にはもしかしたらいいかもしれません。ただしヘッドにAUX入力が必要です。
そもそも初期の目的であった「Amazon Music HDをフルスペックで聞きたい」というのは達成できています。結果としてはカオデではCDには及ばないというのを痛感しました・・・
※ただし今のカオデの流行りからすると、ポタアン使ったハイレゾの方が世間ウケは絶対に良いと思います。フラットで低音もキレイに出るので「解像度が高い」と評価されるんじゃないかと感じます。
つまり私の考え方がおかしい。でも譲らないw このニュアンスこそが沼の底を突き抜けるポイントだと思っています。
イヤホンの際は、普通のイヤホンだと結構いい感じに聞こえます。モニターイヤホン(IE40Pro)だとさっぱり面白くない。ポタアンを選ぶ場合はイヤホンとの組み合わせでの試聴必須ですね。リスニング用のイヤホンとうまくマッチすれば良くなる雰囲気はあります。
ポタアンはアリかナシか
普及帯の、それこそ「はじめてのポタアン」的なレビューは圧倒的に高い評価が多い。実際コスパは最強でしょう。一方で、ネガティブなレビューも散見されるところを見ると、私のこのレビューもあながち外していないと思われます。
「これから沼に突っ込んでみようかな?」という人、ポタアン入門機としてはイイと思います。もっと高額な製品はもしかしたら凄い音を聞かせてくれるかもしれないという雰囲気は味わえます。でもポータブルにそこまで求めるかはその人次第。
今現在Lightning端子からイヤホンで聞いている人にとっては別世界になると思います。おススメできます。イヤホン端子から聞いている人にはおススメするほどではないです。
あと一点、このポタアン、パソコンのDACアンプとしてはそこそこいい。Lenovoのノートは結構あっさりした音質で淡白な印象でしたが、Q1 MK2をつなぐと結構濃い目の味付けになります。そして意外だったのはNUCと合わせると相当良い。NUCはそもそもサウンドが弱い模様。パワーも出て抑揚が出る(外部スピーカー使用時)。これはアリ。
パソコンのみで使う場合はK3の方がいいと思いますが、たまにはスマホでも使おうなんて人はQ1 MK2がいいです。
Androidのポタアンとして使う場合は微妙。接続するUSBケーブル次第ではAndroidに繋ぐとスマホからポタアンへの給電が始まってしまい、かなりバッテリーを食われます。そもそもメーカーが謳うようにiPhone(Lightning)に特化した製品です。
ちなみに勢い余ってFiio謹製のUSB-Cを購入してみましたが、これを使うと給電はなく(GalaxyNote8・Pixel3XL)、本体付属のLightningケーブルさながらになりますが、AmazonMusicHDの表示は最高品質にはなりません。
ヨドバシが安いというか定価です。
こいつのおかげで「高級DAPならどうなるんだろう」という疑問が生まれましたが、デジタルはやはり私には合わないかな。iPhoneのイヤホン端子出力の(Appleのチューニングの)優秀さを再確認。少なくともQ1 MK2を車で利用することはないと思います。
しばらく鳴らしこんで音がなじんでくると、最初より弾力のある感じで楽しめるようになってきました(カオデはダメw)。エージングというより耳が慣れてきたのだと思います。家の中で使う分にはMk2でもK3でも「値段なり」のDACアンプ効果は楽しめそうです。
コメント
AmazonMusicHDを最適化した物はもう2~3年待ってから購入した方が良いですよ。
まだ出たばかりですしねぇ。
また、MQAーCDの方がデコード次第ですが出来は良いですよ。
ストリーミングはノイズの問題がありますので難しいですよ。
今回は取り敢えず最高品質が出せたのでいいかな。このポタアンがどうとかではなく、私にはデジタルが合わないといったところでしょうか。おそらく技術が進歩しても変わらないと思います。
それよりもシステムの鳴らし方で変えていく方が正解といったところでしょうか。良い音源はより良く、悪い音源でもそれなりに鳴らせるシステムが理想です。
デッキとDAP、プリもあるならそれぞれの音量を調整しますよね。
単純にDAP(僕の場合iPhone)をUSB接続にしちゃうと
一つ調整が減っちゃうので微妙な好みの音量が出せなくなるから
AUXがいいなってなっちゃいます。
音量に関してはDAPはアナログボリュームなのでやりやすいですよ。
全体の音色はメインアンプで、デッキは基本的には固定のボリュームでセッティングしています。THREE.2もアナログなんでよかったかな。
最近はポチポチが多いので「その間をくれ!」なんてことありますねw
USBって音量は固定だったと思うんですが(DXZにUSB接続)、iPhone>DACアンプ>デッキだとDACアンプのアナログボリュームで微調整が効きます。
いろいろ試しましたが、システムはなるべくシンプルにして、ユニットを生かした方が楽しめるかな?
接続箇所が増えるほど音は「嘘くささ」が出てくるので、シンプルイズベストだと思います。
iPhoneすらなくした「CDをデッキから聞く」方が気持ちいいのはこのためなんじゃないかなと感じています。
利便性と心地よさはトレードオフなところがあります。両立できる設置・設定を探すのがカオデの醍醐味かもしれません。
まぁ師匠がいなかったらこんなのわかるすべもないですけどねw 「ニュアンスがー」とか一人でやってたら理解不能な話ですw