私はバブルの頃の人間なので「私をスキーに連れてって」がどストライクな世代。高校1年の冬にスキー合宿に参加し、野沢でスキーデビューしました。以降ドハマりして春休みと冬休みは必ずと言っていいほど友人とスキーに行っていたものです。大学1年の時に「私をスキーに連れてって」が公開され、スキーは空前のブームとなります。当時のスキー場ではリフトに乗るのに30分以上待つなんてのが当たり前。映画公開以降はスキー場で滑るより並んでいる時間の方が長いような大人気になっていました。この辺りからバイクに乗るようになったこともあり、スキー熱も急激に冷めていきました。一応スキー一式は持っていたのでそれ以降は「誘われれば参加」って感じになってしまいました。
就職した頃にはスキーブームが去り、スノーボードが徐々に流行りだしましたが、私自身はバイクレースにハマっていたこともあってスキー場に行くことはほとんどなくなってしまいました。
結婚後家族イベントとして毎年「正月は会津にスキーに行く」というのをやっていたので、家族スキーとしてレンタルスキーで遊んでいました。娘が大きくなると一丁前に上級者コースに挑戦したりしていたのでそれに付き合ったりもしていましたが、スキー熱再燃とまではいきませんでした。そして娘たちが大きくなるとともにスキーに行くこと自体がなくなり、ここ最近はスキーとは無縁に近い状態となっていました。
結局腕前は「どこでも滑れるけれどかっこよくはない」くらいでしょうか。ホント中級ど真ん中だと思います。
スキー板をもらった
仕事の先輩でスキーのインストラクター資格を持っている人がいて、その人は毎年冬になると一人でスキーに行っています。ちょこちょこ機材の入れ替えをしているなんて話も聞いていたので「いらないスキー頂戴よ!」なんて酔った勢いで言っていたのですが、その人がこの2月に「スキーに行こう」と言い出したので、参加すると同時に実際にスキーをいただくことになりました。
そして実際に板とビンディングをいただいたのですが「んじゃブーツ買うかな」となり、先日予備知識なしでスキー用品店へ行きました。私の感覚ではブーツは3万くらいでポールで5千円かなと思っていたのですが、結局なんだかんだで9万かかりましたwスキー高いよ・・・ お店に行って最初に「永遠の中級者用のブーツをください」と伝えたのですが、硬さが重要ということで中級者は100なのだそうです。ブーツは硬くなるほどレース志向で効果になっていくようなのですが、100の時点で6万円しますw 「そこまでお金かけてスキーするのか!?」と自問自答しつつ、結局は「人生最後のスキーブーツだし、まぁいっか!」とかなり強引に自分自身を納得させて購入してきましたw
昔持っていたブーツはNordicaで空気をプシュプシュ入れてフィット感を上げるというものでしたが、今はそんなものありません。今は熱したブーツを履いて、形状記憶させるのだそうです。昔はこういうの大好きだったのですが、今となっては「そこまでしなくても・・・」と思いつつフィッティングもしてきました。あとはたぶん一度しか使わないケース一式と小物かな。
ちなみにウェアは30年前くらいのがまだあるのですが、基本的には山用品で代用します。
ウェアを共通化して、スキーセットとスノーシューセットを車に積みっぱなしにしておけば、その日の天気と気分で山歩きとスキーをその場で選べるという(やるかやらないかは別として)妄想は膨らむ一方ですw
買っちゃったら使わないといけない
せっかくの妄想を、妄想のまま終わらせるのはもったいない。車にスキーセットとスノーシューセットを積み込んで早速行ってきました。
行先はここ数年行こう行こうとと思いつつ行けていなかった蓼科のピラタス蓼科スキーリゾートです。ここに行きたかった理由は、雪山デビューの地であることと、数年前にスノーシューで歩いたことがものすごく楽しかったので、今一度行きたかったのです。スキー場と雪山がセットになっていて、同じロープウェイで登るので、今回の目的地としては理想的な立地条件です。
ロープウェイ山頂駅①からは北横岳への登山も可能ですし、右の方へ行けば比較的フラットなスノーシューハイクが可能になっています。そのままゲレンデにももちろん入れます。
仕事もきちんと終わらせて、準備万端、横浜を朝5時に出て蓼科へと向かいました。
一日目 まずはスノーシューハイク
今回はひとり旅行で二日間とも雪遊び予定。事前の調査では二日間ともに晴れということだったのだけれど、結果的には初日が曇り時々雪、二日目が快晴となりました。山の天気ですね。
特に渋滞もなく5時前に横浜を出て、8時過ぎには蓼科に着きました。
初日はスノーシューハイク。スキーよりやはりこちらが楽しみで仕方なかった。駐車場までは晴れていて、良い感じだったのだけれど、ロープウェイを降りる頃に曇り始めましたw
登山客はかなり多くて、始発のロープウェイでも30人くらいは登山の人なんじゃないかな。軽く坪庭を回る人もいれば、北横岳へ上がる人もいるし、ツアーで天池に行く人もいました。私と同じルートの人も一人いました。ウェアさえあれば(スキーウェアでもOK)スノーシューのレンタルもあるし、ここはお勧めです。
私は今回一人なのであまり無理をしないようなルートを考えたのですが、これが結果的に無理があってヤバかった。スノーシューでのコースタイムがわからなかったのもあるけれど、天候や状況で思った以上に消耗が激しく、あわや下りのロープウェイを逃すんじゃないかという恐怖で、後半は楽しむどころかひたすら焦り続けていた感じ。焦りからろくに休憩も取れず、その結果バテバテで歩く羽目になるという悪循環。雪山なめてました。
予定では9時半に山頂駅を出発して、縞枯山>茶臼山>麦草峠>雨池>山頂駅で14時前には帰ってくる予定だったのですが、予想以上に時間がかかり焦りました。要因としては・・・
①朝一のスタートなのでトレースはあるけれど歩きづらかった。
平日の朝一ということで、私より先行している人はなく、いても一人なので完全に踏み固められたトレースというわけではありませんでした。困ったのは麦草から雨池のルートで、木道に雪が積もっており、一見平地に見えますが、木道を外すとそのまま雪を踏み抜いて側道に落ちます。これが結構深くて、立ち上がるのも一苦労。これが2回ありました・・・ 結構萎えますw
②スノーシューでの上りが思ったより楽なのだけれど、後半はかなりしんどかった。
スノーシューの登りとか重いだけかと思っていたけれど、ヒールリフター(かかと上げ機構)のおかげでかなり楽に登ることができました。それでも30分も登らされるとさすがに厳しかったです。縞枯山の登りと雨池からの登りはかなりしんどかった。
③風は無かったのだけれど休憩すると一気に冷えるので寒すぎて、定期的に休憩をとれなかった。雪の上に座るのも嫌だったw
これが予想外で、山頂など風の通る場所で停滞すると風で一気に体温が奪われるため、休憩を取りづらく、さらに雪になるととどまっていられないため、今回実際に麦草ヒュッテ以外で休憩が取れませんでした(取る気になれなかった)。補給もほぼなしで歩き続けたため後半はかなりバテてしまいました。疲れたところにロープウェイの最終便の時刻(16時)の恐怖が相まって、楽しいハイキングなんて状態ではなくなっていました。
④雪の上だとトレースがいろいろな方向に延びていて、どれが正しいかわからず疑心暗鬼で歩くというのは結構プレッシャーが大きい。
たまにトレースが変な方向についていることがあり、自分の今歩いている道が正解なのか疑心暗鬼になります。そのたびに地図やGPSを見るのですが、無駄に停まる回数が増えるので時間のロスになります。かといって間違えることが一番怖いので思うようにペースを上げられませんでした。
⑤全行程の7割で電波が無く、人もほとんどいない状態なので、何かトラブルがあったらと思うとかなり心細かった。
実はこれが何気に怖かった。麦草ヒュッテから雨池に向かいロープウェイ駅に向かうのですが、ここではルート上ほとんど電波が無く、雪が降り始めていて人もいなく「あれ、これ道間違えたら一発アウトじゃね?」となりました。一番困ったのは雨池からの登りでトレースが4つくらいあって、恐らくどれでも同じルートに出るはずですが、出られなかった場合どうなるのかと考えただけで恐ろしかったです。この時14時頃でロープウェイ最終便の16時までには余裕があったのですが、体力的にヘロヘロだったので怖かった・・・ もし遭難しても電話もできない恐怖を感じました。
こんな感じかな。
金峰山は別として、一人で雪山に入ったのは今回が初めて。予想外な展開があって勉強になりました。雪山って晴れているとものすごく気分が上がりますが、ちょっと天候が崩れるだけで一気にやる気ダウン&リスク爆増な感じです。今回総上昇距離が531でこれですから、今後はよく考えて予定立てないとだめかも。400くらいでいおなか一杯になりそうw
後半かなりしんどい状況で「ロープウェイを降りたらラーメンを食べよう」と心に誓っていたのですが、駐車場のところのレストランは平日休業。ゲレンデの方のレストランは15時半までということで結局食べることができませんでしたw 初日はスキーが正解だった模様。
ちなみにこの日の宿泊はリゾートホテル蓼科。結婚式もできるような立派なホテルですが、平日用の爆安プランで2食付きで8800円。エントランスには謎のBTS公式ショップがありましたw 朝夕ともにバイキング形式です。宿泊客は私を入れて5人くらいだったかも・・・ みなさん私同様一人で宿泊という感じでした。夕食時、怪しいおっさんが私の後ろの席で食事をしていたのですが、ひたすら独り言を言っていて、カニを狂ったように食べ続けています・・・ しかもクチャラーでこれだけはいただけませんでしたw このおっさん以外は設備は何でもあるし部屋も広すぎるくらい広いし、この値段ならまた来たいなと思うくらいのホテルでした
朝4時に起きて、半日スノーシューで歩き回ったこともあり20時には寝ましたw 明日こそはスキーです!
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