大菩薩嶺でも充分凍っていたんだが、今回本格的に凍ってみたw 師匠といつものパートナーと私3人で、初の雪山にチャレンジ。いつもは「山と高原地図」のコースタイムで4時間~6時間を目安に山行予定を立てるんだけど、今回は1時間!w「そんなんじゃ足りないよ!」と思っていたんだが充分満喫できた・・・ 写真は茅野駅。北八ヶ岳ロープウェイへのバスを待つ人々。こんかいもやはり年配の人が多い。というかこのバスに乗る人ほとんど私達と同じ山小屋に遊びに来ていた模様。
ロープウェイの始点で軽い食事と装備を整え、ずずっと登ってここからスタート。蓼科のスキー場なのでスキー客と一緒だった。坪庭といわれる溶岩台地。一面の雪原だが、吹雪くとホワイトアウトで遭難者が出るほどらしい。というか我々も曲がり角間違えたりしてた・・・
坪庭から北横岳方面へ登り始めたところ。ゴーグルがやたら曇るからおかしいな?とずっと思っていたんだけれど、自分の吐いた息がゴーグルの内側で凍りついていた。というか既に寒すぎるw この時の装備は上がハードシェル+AtomLT+キャプ4(patagonia)、下がハードシェル(ゴア2レイヤー)+Gamma+メリノ3(patagonia)。これにバラクラバ+帽子+ゴーグルだ。こんなに着ていたら行動中は暑苦しいだろうとサイドのチャックを全開にしていたんだが、寒かった。
宿泊予定の「北横岳ヒュッテ」。人気の山小屋らしい。優しいけれど口がちょい悪のご主人が写真大好きで、おのずと写真好きの集まる山小屋だと感じた。結構本格的なカメラを持っていて驚かされた。今回は突然の予約だったので夕食と朝食は自炊の素泊まりとなる。ここご飯がおいしいらしいよ・・・
とりあえず部屋に入って、休憩と北横岳登頂用の装備変更。温度差があり過ぎてレンズ曇りまくりw 部屋はストーブがあるけれど、 冷え切った体にはあまり効果が・・・
この時の外気温マイナス17度www アイゼンで小屋には入れないので脱着するのすらしんどい。でも今回でちょっとアイゼンの付け方はうまくなった!グリベルの12本だけどコレよく出来てるなぁと感心した。そのうち紹介します。
急斜面を15分くらい登って北横岳登頂!蓼科山は雲がかかっちゃってる。小屋周辺は樹林帯なので風は穏やかなんだが、ここはもろ強風!激サム。カメラのシャッター押すのにグラブを外すと手が凍えてやばくなる。でも白銀の世界は圧巻!
あまりの寒さに近くの樹林帯に逃げ込む。風が無いだけで助かる。師匠が実験のため上2枚グローブ2枚でいったんだが、かなりしんどそうだった。笑えたw ビバーグってこんな感じのところでするんだなぁと思った。
小屋に戻って夕食。土間を使わせて貰った。Tさんは荷物の半分を食料としていたので、ヘタな小屋より豪華だったw というか最近のレトルト食品が優秀すぎる。ちょっとワインを飲んだら私はすでに眠くなっていた・・・ 6時半から支度して8時過ぎまで夕食楽しんで、部屋戻ったら即死だった。高いところ行くと眠くなる。朝6時半まで爆睡だった・・・
翌朝「晴れてるから俺も写真撮り行っちゃうよ~」とご主人に起こされ、我々も今一度横岳に向かうことに。さんざん小屋の夜は寒いよと脅されていたので、上下ダウンウェアを着て寝たんだけど、暖かかった。というかダウンってすごいね。朝も寒そうなので上下ハードシェルのインナーにダウンを着て外に出た。
マイナス23度・・・ 過去にはマイナス28度まで行ったことがあるらしいけれど、最近ではここまで行くのはめずらいいのだそうだ。でも風が無いのと慣れてきたのか然程寒くはなかった。
ふり返ると山が赤く染まっていた。感動・・・
頂上付近これはキレイすぎてやばい!ダウンが絶好調なのか汗かいてた。寒くもない!初の本格的雪山でこの天気は本当にラッキーだといわれた。ラッキーだと思ったw
昨年登った赤岳もくっきり。その奥は甲斐駒ケ岳360度のパノラマを満喫できた。
今日は蓼科山もくっきり。師匠と記念撮影。
木の枝も見事に凍っている。
蔵王ほどでは無いにしろ樹氷だらけ。
これは小屋の前かな。空が青すぎる!
キレイだ。
朝ごはんを済ませ出発前。マイナス17度くらいかな。
坪庭に戻る途中。最高だね!
これ今回のベストショットじゃないかな・・・
晴れると何でもよく見える。坪庭でかいな・・・
坪庭からちょっと南に行って、縞枯山荘前。広々として気持ちいい。
縞枯山。ここに登る。なんてことない山に見えるんだが・・・
頭の高さくらいの枝が生い茂るこんな樹林帯をひたすら登る。斜面も急だけど雰囲気が良かった。
樹林帯を抜けるとエビのしっぽだらけで・・・
コレまたすごいことになっている。
さらに南へ行く道があるけれど、今回はここまで。標識が雪に埋もれてしまっていたが、ここが縞枯山山頂。
赤岳もばっちり。
このあとは下山。途中温泉に入って、茅野駅でのんびり飲んで、あずさで帰ってきた。
初の雪山は天候に恵まれて最高な山行となった。装備面で不安があったけれど、実際にはとくに危険を感じることもなく、今ある装備でこれくらいなら耐えられることは分かった。
不安な点としてはグローブ。3枚重ねにするとカメラはおろかリュックを背負うのもめんどくさいほど操作性が悪かった。かといって1枚とっても今ひとつだし2枚とったら凍えるしで、写真を撮るのも億劫なほど寒かった。ヒュッテのご主人はレリーズを使うそうだ。なるほどわかる気がする。あと靴は厳冬期用のもでも足の裏が寒かったw中敷きを変えるものなのかな?アイゼンやピッケルの金属部分が冷えてもろに体に伝わって冷たくなるのね。このあたりなんか考えないといけない。 ちなみにetrex30はザックにぶら下がっている状態でも絶好調だった。
あと75Lザックを背負っている私の写真を撮り忘れたことがショックだったw
ちなみにこの日、坪庭を歩いている時にヘリが飛んでいた。赤岳のほうで遭難者が出ていた。結果的には一人死んでいる。前日からビバーグしていたらしいが、それは厳しいだろうなと思った。師匠は絶対に無理をしない人なのでその辺は安心だし、もしこれから自分で計画する時も余裕は常に持っておこうと感じた。まぁひとりで雪山はまだ無理だな・・・ でもまた行きたくなる雪山の魔力は確かにある。
興味のある人は日帰りで坪庭スノーハイクでもいいかもしれない。吹雪いたらだめだけどw このときも多くの人が三脚を担いで軽装で写真を楽しんでいた。これもまた楽しそう。でも寒いよ!
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