素人なオッサンが電工二種免許を取得してみた

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仕事と趣味を兼ねて30年ぶりにお勉強してみました。一応国家試験です。すべて独学、勉強期間は筆記・技能それぞれ1か月くらいです。

「俺はこの年齢でも一発合格だったぜ!?」と云いたいところなのですが、技能試験で一回落ちましたw その失敗談もふまえてこれから挑戦してみようという方へのアドバイス。

私の学歴は高校に入るまではそれなりに優秀。高校で道を踏み外しw 大学はMARCH。資格らしい資格は就職したときに保険の普通資格(失効w)あとは自動車免許くらいかな・・・ 要は普通です。

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電工二種免許とは

正確には「第二種電気工事士免許」となります。この資格があると一般用電気工作物(一般家屋、小規模商店、600V以下で受電する電気設備等)をいじることができます。簡単にいうと電柱から家に引き込む電気のその先、つまり、家の中の電気に関する工事が可能。街の電気屋さんレベルの工事をすることができるようになるわけです。例えばコンセントの増設など。

最近、仕事でお客さんから電気工事っぽいことを頼まれることが多くなり、別に資格がなくてもできるレベルなのだけれど、ハッタリ半分で「資格を持っておいたほうが良いかな」ということで挑戦しました。資格があれば安心してもらえますからね。

実際この試験の勉強をしてみると、家庭内の電気の流れがわかって「あぁなるほどね」なんてことになります。例えば我が家はマンションなんですが、廊下のランプは3路スイッチなんだなとか、家の換気扇は台所・お風呂・トイレが共通で使っているんだなとか。古いスイッチを新しいスイッチにしたくなってホムセンに行くとお洒落なのが多くて悩めますw

資格取得までには受験料・工具・参考書・技能試験用の資材を含めて40,000円くらいかけました。技能に一回落ちているので、資材を追加で5000円と受験料を払った為、さらに14000円。結局55,000円かかってますね・・・ まぁ仕事が絡むのでこれくらいは仕方ないところかもしれません。一発で受かるはずだったんだけどなぁ・・・

電工二種免許の試験の流れ

試験は年に二回(夏と冬)行われます。試験内容は筆記と実技で、筆記に合格すると実技に進みます。実技に失敗した場合、次回の筆記試験だけ免除されます。こちらに試験要綱や申し込み方法が掲載されています

筆記は若い人(記憶力のしっかりした人)なら楽な試験かと思いますが、45歳以降の記憶力の怪しいオッサンには壁がいくつかありましたw 50問のマークシート式で6割解ければOK

筆記の合否判定の一か月後に実技試験があります。 実技はその年の課題が13問設定されていて、当日その中の一つが問題として出されます。これを作って欠陥がなければ晴れて合格となります。

電工二種の勉強方法

筆記対策

筆記試験勉強に一か月。amazonで参考書を1冊買い、毎日1時間くらい読み進めていきました。が、途中で限界を感じ(覚えきれない)、別の過去問形式の参考書に変更。一通りの勉強の上に過去問で対策という感じで、100点満点中自己採点で89点でした。合格ラインは60点。

この参考書はスタンダードでいいのですが、真面目過ぎて内容が堅く、途中から私にはきつかった。必要なことをこまごまと全部書いてありますが、覚えきれませんw

そこでKindleUnlimitedのお試しに入会してこれを読みました。過去問に沿っての参考書なので(実際過去問やっておけば60点はいけます)暗記する項目もかなり絞り込まれていて楽に感じました。参考書には年度がありますが、こんなのは技能用以外は無視で良いです。傾向と対策もありますが、実際どうなるかはわからないので。KindleUnlimitedは自分で退会しないと自動継続なのでご注意を

ポイントは「全てを満遍なく」が理想なんですが、オームとか出てくると私はきつかったw わかりやすいところで確実に点を稼ぐ方が賢明だと思います。不安にはなりますが終わってみれば「あれ?こんなんでいいのか」な感じでした。

とにもかくにも一番の敵は記憶力。まぁ覚えられません。昔なら2~3回読めばなんとなくわかったものですが、50歳近くなると「目で覚える」というのがきついです。もうひたすら反復あるのみ。

技能対策

技能にはまず工具が必要になります。

工具はこのセットでOK。わざわざセットを買わないでもいいですが、ワイヤーストリッパーはそれなりのものを買っておいたほうが良いでしょう。電工ナイフは無くても問題ありません。またセットでハンドブック付・DVD付とかあるんですが要りません。参考書で充分です。試験会場では、受験者の半分くらいがこのセットを使っていたと思います。

練習用資材ですが、こちらもDVDとか参考書の無いやつでいいです。資材は電線以外は使いまわすので、1回分でOK。もうちょっとやり込みたいならホムセンで電線を買い足すのがコスパが良いでしょう。自分で探した方が安くつきそうですが、思ったほど安くならないです

参考書はこの1冊で良いです。こちらは筆記編と違って無駄がありません。

DVDなら覚えやすいとか書いてありますが、私が失敗したのはココDVDやYoutubeだと、見るのが面倒になって飛ばしまくるんで、重要なところが抜け落ちます。また動画を見たことで、覚えた気になるのが危険。そんな簡単に覚えられる記憶力無いですw

また練習でも時間を計ってやった方が時間配分ができるようになるのでお勧めです。あと実際の試験は狭い机でやらされるので、机いっぱいに資材を拡げて練習するのはお勧めしません。私の場合1回目は神奈川大学、2回目は青山学院大学でしたが、いわゆる大学の教室、かなり狭い机での試験となります。

上のセットで技能13問を一通り練習。1回ごとにミスをメモしておいて、危険そうな課題だけもう一度が良いと思います。それでもミスする場合は、ミスがなくなるまでやっておきましょう。

最初の内は1問やるのに小一時間かかって「これやばいな・・・」と感じますが、慣れてくるとものすごく早くなります。自分で驚くレベル。ただ準備・実践・反省で1問1時間はかかるので、練習は1日1時間でも最低13時間。なんだかんだ手間はかかります。

一通りこなすと、たまにしか出てこない結線や資材のポイントがわかってきますから、そこをミスしないように何度も確認しましょう

電工二種勉強のコツ

若いころの感覚で行くとコケル

「こんなの誰でもイケるだろ?」くらいで考えてると自分の愚かさに愕然としますw 一般常識的なところもあるのですが、普段から電気に携わっていない場合は未知の世界です。私が特に困ったのが記憶力。熟読したはずが何も覚えていないなんて当たり前。

基本はアナログ

今の時代なんで、スマホでちょいちょいと読んでおけばなんとかなるなんて甘いですwなんともなりません。全く覚えていない。スマホの場合、ページの順番を覚えちゃって記憶練習にならないです。参考書の適当なページを開いて、ランダムに読んでいく方が身につくと感じました。

スマートより泥臭い方が、昭和の人間には向いていますw

いろいろな参考書に手を出し過ぎない

できれば一冊を読み込んだほうが良いです。ただあまりに読みづらい・自分に合わないときだけ別のものに手を出すべきでしょう。参考書によって試験に対するアプローチがかなり違う場合があるので、ここを混同するといいことがありません。

体に沁み込ませる

絶対に覚えなければいけない部分に関しては、覚えるではなく体に沁み込ませるレベルの反復をしておいたほうが良いです。

私がしくじったところ

私がしくじったのは「ランプレセプタクルの電線の巻き方向・取り付け方」。ネジと同じ右巻きで結線するというのと、ランプレセプタクルに極性があることを知りませんでした・・・ 最初に技能を受けた時、事前に一通り課題をやって、DVDでチェックしていました。答え合わせの際、そのDVDにはこれに関する説明がありませんでした。というか「こんなの繋げばいいんでしょ?」くらいの認識で飛ばしていたんだと思います。モロに初歩的なミス。

筆記も通っていたし、実技練習もしていたので「落ちるわけがない」「俺完璧!」と初回の試験終了後に思っていたのですが、不合格。「採点がおかしい」「俺は間違えていない」と思い「運がなかった」と思っていたのですが、2回目の勉強の際にこの欠陥を知り、愕然としました。要は初回は「知っている気」になって手抜きをしていたわけです

筆記は暗記勝負ですが実技に関しては「欠陥例」を熟読しておいたほうが良いです(参考書にあります)。これを知って一通り練習していたら落ちたくても落ちないはずです。

これから挑戦する人に

年を取ると「無駄を端折る」技術が身についていて、テキトーが増えます。これが怖い。自分に合った参考書を一発で見つけられればラッキーですが、ひと月といわず、時間をかけて自分に合った参考書を見つけるのが一番早いです。

技能に関しては手を動かした時間の分だけ自信になります。最初は40分じゃ足りないのは当たり前。私は最終的に15分余るくらいまで慣れました。

試験当日は老若男女ものすごい人数で驚きます。特に技能試験では開始と同時にバチバチ線を切り始める(私は複線図書かないとできないw)人がいて「うわ!プロしかいねー!」と思って焦りました。たかだか40分の試験なんですが、慣れていないとかなり時間がきついです。実際、初回も2回目も試験終了時に完成できていないない人が何人かいました。

せっかく挑戦する気になったんですから結果は出したいですよね。なんだかんだお金もかかるし。この資格は一度とれば更新もありませんし、家の中の配線ができるってのは何かと便利です。テキトーは一旦止めて、学生時代の本気モードを思い出して頑張ってみてください。

さんざんきつそうに書いていはいますが、範囲は意外に狭い(覚える量はそこまで多くない)ので難易度は低めだと思います。平均で全受験者の5割弱が合格できているみたいです。

コメント

  1. tkuma より:

    以前XVネタの時コメントした者です。

    やろうとしてることがシンクロしてて怖いのですが(笑)、実は暇つぶしに受けようと思ってました。

    ちなみに、○○セット、参考書、過去問 のリンクがない感じですが、参考までに教えていただけないでしょうか?

    • tyuru より:

      似たような年齢なのかなw 「一丁やってみるか!」とは思うものの自分の老化に驚けますよw
      記事のリンクですが私のでは(Androidスマホ・iPad)イケるんだけど… ちょっと色々試してみます。

  2. 青フォレ より:

    電源工事ですか。
    自宅のコンセントの交換が出来ますね。
    興味があったらオーディオ電源工事社まで起業出来るかも。
    自宅に柱上トランスを入れてタモリさんを呼んで見ては?(爆)

    • tyuru より:

      電柱は第一種かな?というか業者レベルですねw

      ホームは一切わかりませんが、話に聞く限り部屋の作りと電気ですよね。
      おそらく他の電気製品と別経路で電気をひくとか、専用アースを取るとかあると思うんですが、そういうのはできますw

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