パソコンオタクたるもの、一度は最速とか高級というのに憧れると思う。私自身、そういうのを追っかけた時代もあったし、今でも機会があればムクムクとそんな気になったりもする。
とはいえ「そこは別に何でもいいだろ・・・」と思っていたのがキーボード。普通ならその辺の2~3千円のでいいし、ちょっと贅沢をするならMicrosoftやLogicoolかな?私自身はマイクロソフトのエルゴノミクスキーボードこそが最高のキーボードだと信じていた。これは本当に打ちやすい。
私はこれの初期型、有線の白い奴をメインPCで未だに使っている。既に白を通り越してグレーというかイエローというか何とも言えない色になっているけれど手放せないw 手をパッと置いたときのしっくり感は普通のキーボードとは一線を画すものがある。非常に打ちやすい。
が、しかし、オタの世界ではコレのさらに上をいくキーボードがある。昔から「究極のキーボード」と言われているのが今回の「Realforce」というキーボード。マイクロソフトが10000円近辺に対し、このRealforceは20000円超という、ちょっと高級すぎる価格帯。さすがの私も「そこまではいらねーだろ」と思っていた。
5年くらい前、とある事務用品通販で5万円くらい事務用品を誤発注をするというマヌケなことをしたことがあり、その際に「返金は申し訳ないので、金額プラスアルファの買い物をするから返品させてくれ」という荒業を使わせてもらったことがあるw その際に欲しいものがなくて、たまたま発見したこのRealforceを買っていた。ただ根っからの貧乏性から「マイクロソフトのキーボードが壊れるまでは使わない」と決めてしまい込んでいたら、そのまま忘れていた・・・そしてそのRealforceが昨年発掘されたw
東プレ Realforce
このキーボードは東プレ株式会社が販売している。普通のキーボードと何が違うんだろうと商品説明を見ると・・・
中途半端な押し込みでも反応
高級ってのはカチカチ鳴りながら繋がるのかな?と思っていったら全く逆。「今押し込み甘かったかな?」程度でも認識している。カチカチいうどころかスカスカ(フワフワ?)レベルでタイピングできる。そのため極端に音がしなくて驚いた。ひとつひとつのキーを押し込むというより軽くタッチしていく感じ。今までにない感覚に驚いた。
本来キーボードはキー裏のスイッチが接触することで認識するのだけれど、このRealforceは静電容量無接点方式といって、接点が近づくだけで反応する。これによってフワフワ感になるのだけれど、これ知ってしまうと快感w これ東プレの特許なのかコストがかかってしまうのか、ほぼ専売っぽい。
ちなみにキーの重さも2種類あって30gと45gがある。私が持っているのが30gで、世間一般より軽いと感じるので45gが普通なのかな。
キーが打ちやすいように湾曲している
「えー?こんなとここだわるの?」というところだけれど、キーの場所によってキートップの角度が違う。打ちやすさの為らしい。「そんなの気にしねーよ!」と思ったけれど、使ってみると打ち易い・・・ かなりマニアックな使用がいちいち刺さるなw
やたら堅実に作られている
箱から取り出して最初に思うのが「厚!重!」。最近のキーボードはペラペラで軽いものが多いので、この重厚感はある意味古さを感じさせるとともに、安定感を感じる。作業スペースのない人には邪魔に感じるくらいのデカさ。ただこの重厚感はメンテナンス性に寄与している。
「これスゲーな」と思ったのは簡単にバラすことが可能。これって壊れても修理しやすいし、実際キーを引っこ抜くのも簡単だったりする。ここまでしっかり作りこまれていじりやすいキーボードは初めて。導入コストは高いけれど、長く使うという意味ではアリなのかもと感じた。
ほかにもいろいろ特徴はあるっぽいけれど、この3点は使った瞬間感じることだ出来たかな。これは20000円超えも納得できるくらいよくできている。
使用開始⇒即修理w
壊れて打てないキーがある
未知のキータッチに「なんかスゲーなコレ!」と思いつつ仕事をしていて気づいた。
押せないキーがあるw
数字キーの右隣のキー3つが沈み込んで反応していない。ばらしてみたらおそらく物が乗っかっていたか何かでスプリングがヘタっている模様。これでは使えない・・・
そこでいろいろググってみると、東プレで修理可能っぽい。私の持っているものは既に生産終了品のものなのだけれど、東プレにメールで聞いてみた。
ものすごいレスポンスで話が進むストレスフリーなサービス体制
修理依頼メールを発射してから30分くらいで返事が返ってきた。なんだかんだで3往復くらいメールのやり取りをしたけれど、レスポンスが良すぎて感動した。
ここまでレスポンスがいいのは初めてで、過去最高のサポート体制に「もうRealforce買い替えでもいいや!」と感じるレベルw
修理の流れは
- 代替品が東プレから送られてくる
- 故障したものを東プレに送る
- 東プレで見積もりが出る
- 修理する場合OKを出して代金振込
- 修理期間は最長2週間
- 修理済み品が送られてきて代替品を返却
普通に感じるかもしれないけれど、代替品も用意してもらえる時点で「スゲーサービス体制だな」と思った。修理をお願いしますとなって即日代替品が出荷され、送られてきた箱に修理品を入れて送り返す。送り状もすべて出来上がっていて、ストレスフリー。
一週間後修理見積が出た。先に言っておく。
Realforceもう一個買うよ!
結果的にはスプリング部分を全部打ち換えてくれたっぽい。そして3300円w まぁこの値段なら安いキーボードを買えちゃうんだけれど、それでも狂ったように安いと思う。でなおかつこの打ち易さなら、死ぬまで使ってもいいかなw
1月26日に最初の修理相談をして、実際に仕上がったのは2月10日。週末が絡んで振込が遅くなったりもしたけれど、当初の案内通り2週間かな。費用は修理代の3300円の他に送料2回分(1回は代替品の返却用)で3000円くらい。それこそマイクロソフトのキーボード買えるくらいだけど、どんなもんでしょう。
私は気に入ったものは服でも靴でも機材でも直して使い続けたい人間なので、いろいろな修理経験からしても東プレの対応は最高だったし、東プレの製品買い続けたいと思ったかな。
してRealforceの使い心地は?
代替品でも使いながらいろいろ驚かされたけれど、やはりこのフワフワキータッチはかなりいい。「あ、今押し込みが足りねーな!」と思っても入力されているし、逆に「今長すぎたかな?」という時もおつりはない。スプリングが新品なためか若干修理済み品は押し心地が硬い気がするけれど、それでも通常のキーボードと比較したらめちゃくちゃ軽い。
今まで「あ!?」とおもったタイプがすんなり入力できるというのは素晴らしい。Realforceの中でも高級品になると、この押し込みと戻しも深度調整できるっぽい。
こんなのに慣れちゃうと普通のキーボードを使うことがストレスになるかもだけれど、自宅と会社に1台ずつあればいいかな。とりあえず1台買い足しますw
キーの重さが2種類、日本語/英語、白黒、テンキーの有無などいろいろ選べます。次は30g・日本語・黒・テンキーなしを購入予定。
これは45g
キーボードなんて「そんなの何使っても変わんねー!」と思うかもしれないけれど、チャンスがあればRealforce使ってみてほしい。わかる人は打った瞬間何か感じるはず。自分へのご褒美でもいいし、プレゼントでもいいと思う。高級キーボードというニッチなこだわりの世界知ったら戻れなくなる。
コメント
こんばんは。
いいネタでした。
入れ込んだ時期、ありました。
東プレ、所有したことはないですが、聞いたことがあります。
今は新機種を追っかけたりはまったくしなくなりましたが、20年ちょっと前に、大学の助教授にHappy Hacking Keyboardというキーボードを教えてもらい、廉価版を10年以上愛用していました。
今は、夜中に自宅に響くカチャカチャというタイピング音が気になり、エレコムの安いキーボードを使っています。
でも、個人的に秀逸だったと今でも思うのが20年前のノートPC、PanasonicのB5版レッツノートでした。
大学でのレポート作り、卒論、日々の実験で大活躍してもらいましたが、本当に打ちやすかった。
いまだに当時のキー配列に似たものばかり選んでいます。
搭載されていたトラックボールのマウスもよかった。
懐かしい思い出です。
さすがshibiさん、よくぞご存じで。HHKbはRealforceと2トップともいえる高級キーボードで静電容量無接点方式ですね。個人的にはゲーマーのRealforce、研究職の人のHHKbって感じかな。これも一時期悩んでいたのだけれど、「キーボードに3万かよ!」に負けました。でも今ならいける・・・ 自宅用に候補に入れてみますw