USBハブっていうと何を思い浮かべるかな? 私が今NUC用に使っているのがこれ。USBはもともとデイジーチェーン(数珠繋ぎ)が可能な規格で、ハブを使うことでUSBの数を増やすことが可能。だいたい2千円以内で買うことができます。
この製品が2千円しないのに対し、最近1万円オーバーのUSBハブをちょこちょこ見かけます。なんでそんなに高いんだ?
これらの高級ハブ、実際にはハブではなくてドックといいます。これに近いものはレノボなんかだと昔から売られていました。
簡単に言うと、安いのはデスクトップのUSB拡張用。当初の目的用ですね。
1万円超えてくる高いのは拡張用+給電用になります。
これにさらに5000円から10000円くらいで中間の製品があって、この場合はノートのバッテリーを吸うか、給電用に別途充電器を必要とします。
どのタイプが正解というのはないですが、使う人の環境で選びます。
デスクトップなら安いので十分だし、ノートしか持っていないなら高いほうがいい。ノートで持ち出して使うことが多いならドック+充電器が荷物量を加減できるのでいい感じ。
ノートパソコンの最近の流れ
ハブやドックがここまで色々出てきたのにはノートパソコンの進化が関係しています。スマホ全盛のこの時代、パソコンなんていらないなんて言う人も少なくないですが、それに合わせるようにノートPCは薄型・軽量化が進んでいます。
薄型化が進むと、昔ながらのジャックがなくなっていきます。これはスマホからイヤホンジャックがなくなったのと同じ理由で、薄くするためです。今のノートPCは有線LANポートがなくなり始めているし(wifiメイン)、USB-Aも減りだしています。USBは基本CやThunderboltに移行しつつあって(Cの方が薄くできる)SDカードもマイクロだけの対応になっています。さらにメモリやSSDはマザーボードに直付けで拡張不可な製品が増えています。
その代わりに薄さは1センチ以下で、重さも1キロを切り始めています。下手するとキーボード付きのタブレットを超える軽さにまでなっています。
この薄型化・軽量化に伴う弊害はノートPC自体が拡張できず買い切り品になってしまうため「ノートパソコンの買い替えサイクルが上ってしまう可能性がある」ことと「拡張性がデフォルトの状態に限定されてしまう」こと。この拡張性の乏しさを補うのがUSBドックということになります。
USBドックのススメ
ここからは給電に対応した中級・高級なドックの話です。ノートPCについての話です。デスクトップに繋いで拡張してもいいけれどそこまでするのはかなり特殊な使い方だと思います。
製品にいろいろ差があるのは、拡張ポート数・ポート種類・供給電圧の違いによります。
拡張ポートの種類
これは今までノートパソコンの脇についていたものを一か所にまとめてプラスアルファな感じ。
映像用ポート
HDMI・Display Port・USB-Cなどがあります。ディスプレイ側に依存します。
USB
AからCまで、どれだけの数を繋ぐか(デイジーチェーン可能)で決めます。Thunderboltの場合もあります。
充電用USB
上と重複しますがスマホやタブレットに給電しながらなんて使い方ができるようになっています。
SD
各種メモリー用
LANポート
有線LANにこだわる場合はこれが必要。ゲーム用途や動画かな?5GだWifi6だといっても有線LANの速度と安定性にはまだまだ敵いません。
イヤホンジャック
イヤホン・ヘッドフォン・アクティブスピーカー用
ドックがあれば家に帰ってきてノートのUSB-Cにドックを1本つなげばデスクトップに変身できます。しかも手元に各種ポートがあるので便利でスマート!と思いますが・・・実際は配線祭りでゲンナリしますw この辺りは使うものをよく考えて設置したほうがいいかな。
供給電圧が重要
これ結構大事。私のノートPCは45W必要。最新のMACで30W?ちょっと古いと60Wとか必要です。多少足りなくても機器によっては動きます。私のPCは「電力足りねーよ」と表示されますが普通に給電できています。ちなみにドック自体も電力消費するので、購入の際は出力をよく確認したほうがいいです。
まぁここまで引っ張ったら普通ドックを買うところですが、あまり大きなドックやハブは必要ないので買いませんでした。今回購入したのはドックっぽい何か・・・
Switch互換のドックですw
Zendure SuperHub SE
Switchで遊ぶとき、定位置のテレビ脇なら問題ないですが、別の部屋や場所にあるテレビに映して遊びたいとき、わざわざドックを外して持っていくのもアリですが面倒です。そんな時はもうひとつドックがあると便利。本体だけを差し替えればいいわけです。
Switchのドックは純正が定価1万円弱。簡易のものなら3千円代からあります。Switch映すだけならこれでいい。
ちなみに簡易版は安く見えますがACアダプターが別途必要なので実はそんなに安くないです。Switch本体のACアダプター使えばいいんですけどそれならドックごと持って行っても変わらないかな?
Switch互換USBドック Zendure SuperHub SE
最初SwitchをHaloで映して、ベッドに仰向けになりつつゲームをするという計画でした。アホですね・・・
調べるうちに妄想は広がり、でかい多機能ドックは無駄かなと思い始め・・・
①旅行に持ち出せる軽さで
デバイスの充電ができてコンパクトならOK 充電器として使えるもの。
②Switchができ
Switchできる製品実は少ないです。
③パソコン画面も映し出せて
HDMIかUSB-Cがあれば対応可能。
④スマホ画面も映し出せて
スマホがサムスンの場合Dex機能が使えます
⑤それぞれの機器には給電可能
バスパワー対応なら機器を使いながら給電可能。バッテリーストレスフリーです。
なドックを探し始めました。そして出てきたのがZendure SuperHub SEです。
ZENDUREって私は知りませんでしたが、高級なモバイルバッテリーでは有名みたい。製品を見ても「ん?これはなかなか」というものが多いです。
SuperHub SEはちょいとお高いのですが、私のすべての要望を満たしています。Switch云々言っていますが、それ抜きにしても実はこのドックかなり優秀。充電器やデータ転送用のハブとしてもかなり使えます。
惜しむらくは給電パワーが実質30W(2口使えば30+18の48W)でノートパソコンを選びます。私のX390 YOGAだと給電不足の警告が出ます。警告が出るだけで実用には問題ありません。またSDカードには対応できません。
Zendure SuperHub SE概要
①にデバイスの映像出力を繋いで映像を受けつつバスパワー給電、④で映像出力
①と③で5Gbps転送が可能(普通のLANは1Gbps)
SuperHub SE 使ってみた
まぁこれ想像していたものより軽い。持ち運びには良いかな。ただし何するにしてもケーブルが多いのが玉に瑕。入院時などには良いかもw
Switchの場合
文句なし。付属のUSB-C繋いですぐに投影可能。このときUSB-Cケーブルは映像出力可能なもの、SuperHub SEに付属のものでないと多分簡単にはう。Thundebolt対応であるとかUSB-C映像出力対応(USB3.2)ならばOKだが、どうしても相性問題が出てしまいがち。
これは使えました。寝SWITCH、最高ですw
ノートパソコンの場合
給電能力が若干足りていないようで、最初認識に時間がかかるけれど一度繋がってしまえば問題なし。パソコン画面のミラーリングで遅延なしで動画も普通に見ることができます。Produce48をブラウザのニコニコ動画で大画面で楽しめましたw
Samsung Dexの場合
スマホと繋ぐとパソコンライクに使用可能。Dex自体がまだ成熟しきれていないというか、手元にノートパソコンあるのにわざわざDex使う必要はないので確認のみ。
ただしDex接続をするとスマホ自体がタッチパッドになり、ChromeOSに似たデスクトップとなる。これがちょっと使いやすい。軽い作業ならWindowsよりも使いやすかったりする。
現実的にはノートパソコンを持たないで外で仕事をしたい時など。それにはBTキーボードが欲しいかな。ただそこまでしてDexを使うならノートパソコン持って行けと・・・
Galaxy Note20 Ultra 5Gとつなぐキーボードはこれが使い勝手最強。ロジテックのものは繋がらなかった。
ツボにはまるなら買うべき
この製品、クラウドファウンディングウンディングから始まって発売が2020年の秋、2021年春でもこれに対抗するドックは出てきていないので有用なのは事実。この発展版や同機能の製品は今後必ず出てくると思われるくらい使えます。
私の場合供給電圧にだけ不満があるけれど、それ以外は満足できる性能を発揮できています。
旅行先のテレビにHDMIがあればこのドックでサブディスプレイ化は可能だし、充電器としてもPD(Power Delivery)2口あるので優秀。荷物の片隅に入れておく価値は十分あります。
ちょっと値段がネックですが、このレベルの機能を別製品で構築するとなると同じかそれ以上かかってきます。なによりこれだけでできるというのがスマートでいい。
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