アラフィフで脳梗塞になった話

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発症

最初のしびれの検査から2カ月。すっかり体調は良くなって、トレーニングの甲斐もあって「鍛えるぞ」モードに入っていたのですが、知人とドライブに行きレストランで食事をし、立ち上がった時にまた異変が起こった。左半身のしびれとともに喉の感覚がない。これは焦った。胃カメラを飲むときの部分麻酔のような状態。苦しいのか苦しくないのかわからないような、何とも言えない気持ち悪い状態。ベンチに腰掛け、2ヶ月前の検査の話をして、痺れが治ったところで、運転を代わってもらって帰ってきました。

帰宅後、家には誰もいなくて18時くらいだったかな?ちょっと早めに休もうかなと思いつつお菓子を食べていると、再度しびれが・・・しかも今回は座っていてもどんどんしびれてくる。「次の日の朝まで我慢すれば朝一でまた脳神経外科行けるかな?」とは思ったけれど、また喉までマヒしてきた。さすがにまずいなと思いつつ、かといって救急車を呼んでいいものか悩み、ググってみると良いのがあった。

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ここで相談すると救急車を呼ぶべきか判断してくれるとともに、そのまま近隣の救急へ電話を繋いでもらえる。私は大したことないと思っていたけれど、2~3問のやり取りで「救急に繋ぎます!」となり、そのまま救急車で運ばれました。

まず救急車の車内で一通りチェックされて、その時点で脳梗塞の疑いがあったようで、そのまま近所の横浜市立脳卒中・神経脊椎センターへ運ばれました。

病院内ではまず救急車と同じ様な検査が行われ、さらに採血・MRI・レントゲンまでやったかな?結果、脳梗塞と診断され、そのまま入院。余りに急な事だったので、家族や仕事関連の連絡はLINEで行った(許可はもらったほうがいいです)。娘に入院の手続きをしてもらって(コロナなので親族も人数限定されます)私はそのままSCU(Stroke Care Unit)に入院。簡単に着替えてそのまま眠ってしまいました。

入院1日目

入院初日。どうやら簡単に退院できない模様。脳梗塞の場合、対策用の点滴が一週間のサイクルのようで、最低一週間は入院。一週間後に経過を見て主治医が判断、その後の治療が決まっていく模様。

1日のサイクルは、2回の検査と2回のリハビリ、3度の食事とひたすら点滴。検査の結果、視床下部の脳梗塞と診断されましたが、麻痺や障害はなく、看護師さんからは「不幸中の幸いというかものすごくラッキーですよ」と言われた。

困ったのは仕事が溜まりまくっていた事。溜めていたと言うより月のサイクルで一番忙しい時期に入院してしまったのでいろいろとまずかった。

コロナで面会は一切禁止。荷物の受け渡しも受付を通す形でなかなか上手くいかない。取り敢えずノートパソコン・iPadを持ってきてもらって、できる仕事から片付け始める。私の場合たまたま意識もあって動けるので良かったけれど、コレ、私の意識飛んでたら仕事完全に終わってた・・・今後なんらかの対策しないといけない。

またこの病院にはフリーWiFiが無かったのも困った。ノートにLTEは要らないと思って積んでいなかったのだけれど、あったほうがいいのかな?取り敢えずスマホのテザリングで凌いだけれど、面倒だった。

結局「レンタルWiFi」なるサービスを見つけて申し込んだが、機器が届くのに中1日かかるらしい。

入院2日目

検査もなくて、2回のリハビリだけかな?取り敢えずオフラインでできる仕事終わらせた。看護師さんから「こんなに仕事してる人は珍しい」と言われたけれど、私が集中して仕事していることが珍しい

入院3日目

やはり2回のリハビリ。初日に申し込んだレンタルWiFiが届いてオンラインでやる仕事を消化。ずっとつけっぱなしだった点滴もつけたりつけなかったりするようになって、自由度が増す。入院後初めてシャワーを浴びた。

実は入院してから一度もウンチをしていない。私は普段からしない方なので苦にもならなかったけれど、看護師さんがやたらと心配してくれる。 夜中に下剤を1錠もらう。人生初救急車・初入院・初下剤と初が続く。

入院4日目

昨日届いたレンタルWifiのおかげで、朝から動画三昧。仕事は一段落したのでWiFiで動画を見まくっていたけれど流石に飽きる。 この記事は外の見える食堂で気晴らしに書き始めた。

相変わらずウンチの気配はない。下剤を2錠もらった。

入院5日目

週末で先生がお休みらしく、回診もリハビリもなくて、ただただボケーっとする一日。動画見るか寝るか、ちょっと仕事するかくらい。

流石に入院に飽きてきたw リハビリ頑張っている人や、脳梗塞の後遺症に悩んでいる人には不謹慎だけれど、ほぼ普通に生活できるのに外にも出られない、好きなもの食べられないというのがストレスになってきた。

私の行動できる範囲はフロア限定、どこに行くにも看護師さんに付き添って貰わないといけない。看護師さんはずっと忙しそうにしているので、売店に行きたいとか言えない。エレベーターもキーロックかかってるし、抜け出すこともできない。食事以外で口にできるのはお茶のみ・・・んー退院したら焼肉だな。とか退院したらアレやろうコレやろうの妄想する時間が増えてきた。

そしてこの日の午後、下剤が火を噴いたw 今まで見たことの無いような緑色のウンチがでた。5日位していなかったのでガチガチかと思ったら下剤パワーなのかユルユルで驚いた。さらには、出たはいいものの止まらなくなってトイレから出られなくなった。 流石に占領しているのはまずいと思い、フロアで一番使われて居なそうなトイレに篭ってた。下剤やばいな。

入院6日目

ボチボチ点滴治療の第一段階が終わるので(7日間)、回診の時に主治医の先生に「いつ退院できますか?」と聞いてみた。

すると予想外の返答

先生「今日しちゃいますか?」

私「今日まで点滴治療があると聞いていたんですけど・・・」

先生「tyuruさんの場合、もうやってもやらなくても同じです」

私「え、それってやばい方の同じですか?」

先生「いえいえ、きちんと薬飲んで節制すれば大丈夫です」

私「そしたら今日退院したいです!」

先生「わかりました。退院の手続きを始めます」

となりました。

慌てて娘に連絡、退院の準備(服や治療費)をしてもらって、そのまま午前中に退院となりました。

家に帰ってから会社や親族など、心配をかけた人にひと通り挨拶。仕事も再開しようかと思ったのですが、予想以上に疲れたので、この日は休みました。

久々に外に出て、視界がどこかおかしい。看護師さんのいない状況だと、一人で歩くのが結構怖いなど、気疲れなのかな。

一休みして夕方3キロのウォーキングと運転を小一時間してみると、車の運転は意外になんともなかったけれど、一週間寝たきりに近かったためか、ふくらはぎの疲れ方が半端じゃなかった。これはまたまたやり直しかな。しばらく毎日最低5000歩歩こうと決めました。

約一週間の入院を経て

退院したといっても、左半身にはまだだいぶ痺れが残っていて、これがきれいになくなるのかは怪しい。ただ誰の助けも借りずに生活できているのは本当に不幸中の幸いだと思う。ただ軽いといえしびれがあると結構ストレスにはなるかもしれない。集中力が続かないと感じる。

コロナ禍の中で脳卒中の発症率が上がったそうだが(運動が減ったため)1週間で退院できる人はそんなにいないのだとか。

40歳以上、特に50歳以上は注意

心当たりは・・・今思えばありまくりw

今回私が脳梗塞になった原因を考えると・・・

1番は喫煙だと思う。看護師さんが血中酸素濃度を見て「え?tyuruさんってタバコ吸うんですか?」というくらいiqosはそれなりの効果を出していたようだが、ニコチン自体が血管を硬化させるためダメらしい。自分でもびっくりしたが、紙巻きたばこの時よりIQOSの方が禁煙しやすい。一番は離脱症状が軽い。

2番目は遺伝かな。私は喫煙以外はBMI22以下・定期的な運動もしていて同年代ではかなり健康的な生活をしていた。それでも発症してしまったのは遺伝もあると思われる。親族に脳卒中になった人がいる場合は気を付けましょう。

3番目には「体は警告サインを出していたのに気づけなかったというか知らなかった」。いろいろ思い返してみると・・・

夜寝る際に頭がバキン!と爆発するような衝撃があった
こうして文字にすると「それ既にやべーだろw」と思うのだけど、毎晩これがあったので「またかよ・・・」くらいに感じていた。どうみても異常に対するサインだった。これ脳卒中経験者に聞くと何人か同じ症状の人がいたのは驚いた。「睡眠中に誰かに殴られた」という表現の人もいた。

最近背骨が右に曲がっていると感じていた
人に言われて気づいたんだけど、実際に座っていると体が右に曲がってくる。コレって脳梗塞の前兆だったのかもしれない。左が痺れると知らず知らずのうちに右に傾く。

登山で疲れ果てると肩が痺れていた。
昔から極度に疲れると肩が抜けたような、肩甲骨が重しになる感覚があった。今の肩甲骨の痺れと似ている。コレも関係あったのかも。

考えれば考えるほど、体からの警告サインは出ていたように感じる。「ムムッコレは脳梗塞のサインだ!」なんて気づく人はいないと思うのだけれど、40代以降はこういう今までにない感覚を感じたら病院行くくらいでいいのかもしれない。笑い話で済めば儲け物で、実際に脳梗塞のリハビリ頑張っている人をみると「罹ったらアウト」的な感じがする。

普通に喋れない(呂律が回らない)

体の一部が動かない(麻痺)

歩けない(麻痺と平衡感覚がなくなる)

ひどいと植物状態(私の叔父は一発目でコレになっている)

というのが普通の脳梗塞。必ず脳の一部が死ぬのでなんらかの障害は残る模様。ただリハビリ頑張れば克服できる障害もあるようなのでそこはもう運次第。

脳梗塞の再発率

脳梗塞の再発率は50%と言われています。1度発症してしまうと、高確率で2度目・3度目の発症を覚悟しないといけない。

1度でも発症すれば脳の一部が死んでいるので、2度目3度目となるとそのダメージは広がっていきます。今回軽くて済んだといっても次はどうなるかわからない。日々の節制が肝になります。

私は今回の入院を経て、毎朝の血圧計測と禁煙をすることにしました。

そして毎日、血液をサラサラにする薬と血圧を下げる薬を飲むようになりました。

これで再発が防げるわけではないのですが、リスクは減るのかなとは思います。

退院して1週間経った今でもしびれは取れません。左肩甲骨全体と脇腹から腰にかけては痺れまくりです。毎日8000歩歩きつつ食事にも気を付けています。

まずは予防を

この手の話になると「俺は死ぬまでタバコを吸う」とか「酒止めるくらいなら死んでもいい」なんて人が出てくるもんですが(どちらかといえば私もそうw)、実際に死に直面するとそんなことも言っていられない。自分一人で何でも完結できるならまだしも、看護師さん・お医者さん・親族・会社の仲間・友人、多くの人に何らかの負担をかけていることを考えると、わがままもほどほどにしないとまずい。

この病気はいつ発症するかはわからず、いきなり来てしまう。私は今回仕事絡みでヒヤリとしたが、それまでの生活が完全にぶち壊されるくらいのリスクがある。

そう考えると、普段から注意するに越したことはない。

体重・運動量・血圧。私は血圧ノーマークだったのがまずかった。40歳を超えて家に血圧計が無い人は早めに買って計測する習慣をつけた方が良い。そして自分の体とよく対話をしつつ、何か今までにない異変があった場合はこまめに対処する習慣をつけることが大切。「そんな大げさな・・・」とは思うけれど、健康に関しては大げさすぎるくらいがちょうどいいかもしれない。

入院していて驚いたのは24時間ひっきりなしに救急車が病院にやってきていたこと(救急病院だからだけれど)。ほんと休む間もなく救急車が出入りしていた。それに対応する医療関係者には本当に頭が下がる。そして病人がどんどん増えていくのに驚いた。私のように軽い症状で済むことは稀で、多くの人が後遺症に悩まされており、長期の入院を余儀なくされていた。仕事によっては復帰は難しいだろうし、人生が大きく狂うリスクもある。

健康な時からなるべく備えるようにしておいた方が良いですよ。「もし自分がなってしまったときに、どのような影響が起こるのか」は想定しておいた方が良いです。

コメント

  1. 屁"天使 より:

    こんばんは。
    先ずは、退院おめでとうございます。
    私も5月に検査入院をしましたが、家族にも会えない状態でした(これが一番辛かった)
    仕事柄腰痛とかは当たり前なので、腰痛による痺れもありますけど、そこまでは気にしてなかった。
    今まで以上に気をつけて生活をしたいと思います。

    • tyuru より:

      腰痛のしびれだと腹筋背筋かな。過度に鍛える必要もないので、できる範囲で対策はしておいた方が良いと思います。私はヘルニアで1年何もできなくなってました。
      いつまでも自分は若いつもりでいても、どうにもならない部分が出てきますねw

  2. shibi-shibi より:

    記事を見て、びっくりしました。

    しびれの障害は残られているものの、四肢の麻痺が残らなかったのは本当に何よりでした。
    視床下部の梗塞??アカンやろ、、、という類です。
    奥さんと思わず言い合いました。

    再発は、一般的にですけどがんと同じですが5年以内の再発率が高いと言われます。
    くれぐれもご用心されてください。
    また、血圧上げることはよくないので、便秘も注意されてください。
    息むと血圧上がりますゆえ。
    それと、お風呂の脱衣所がもし冬場寒いようでしたら暖を取るようになさってください。
    心筋梗塞も重複しますが、寒いところで真っ裸は血管がキュッとしますw

    血液サラサラのお薬。
    バイアスピリン、プラビックス、プレタールの類かと思います。
    お怪我に気を付けて。また、歯医者さんに行かれたときは、その薬飲んでますと伝えてくださいね。

    • tyuru より:

      視床下部の梗塞て危ないんですね・・・次から次に患者さんがやってくるので、ゆっくり主治医の先生と話す時間もなかったため、詳細はまだ聞けていないんですW
      ただ明らかに他の患者さんより軽かったんで「ラッキーなんだなぁ」くらいの感覚で・・・

      再発率高いですよね・・・一応食事の見直しと禁煙は始めました。さすがにあの入院の苦しみを考えるとできるものですW

  3. ターナー より:

    そんな事になっているとはつゆ知らず。
    まだ痺れの症状はあるようですが、まずは重い後遺症が無いようで何よりです。

    これからますます寒くなりますね。
    あまり知識は有りませんが、寒くなると血圧が~と言う話を良く聞くので、お気をつけください。

    健康に気を使っているイメージがあるtyuruさんが発症したとのことで、誰がなってもおかしくないのかなと感じました。

    • tyuru より:

      私の場合は遺伝要素が大きかったみたい。喫煙はしていましたがIQOSだったし、体重とかもかなり気にしていたので。
      血圧だけは無視してたんですよねw 自分都合の健康管理ではやはりダメでしたw
      ただ今思えば電子タバコでも明らかに本数が増えている自覚があったので、少なからず影響はあったようですし、食生活もかなり偏っていたかな。
      悪い習慣を見直して頑張りますw

  4. すーぱー泥沼君 より:

    ご無沙汰しております。
    退院おめでとうございます‼︎
    無事でなによりです。5月が大型連休になってしまったので、それ以降近くの公園に散歩しに行くのが日課になっています。血液ドロドロで気付いたのですが、スーパーに売ってる黒酢なんかどうでしょうか?薄めて飲むタイプなら結構日持ちますし、気休めかもしれませんがw

    • tyuru より:

      高血圧ってのは便秘とかも影響するというので退院後の習慣としてバナナを食べ始めました。師匠のおススメで昼食時間を早くして(14時から12時)、カーオーディオ仙人のおススメでおやつは素焼きアーモンドとカカオ88%以上のチョコw 影響されやすく凝り性なのでガラッと生活パターンも変わりました。一日の歩数が平均で8000歩くらいかな。めちゃくちゃ健康ですw

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