昨年末にマキコン3を買って、ロケットストーブに興味を持ち、勢い余って(ポイントも余ってたw)、36,000円のストーブ(焚火台)買いました。私、こういうのには極力お金かけないでシンプルがカッコイイと思う方なのだけれど、二次燃焼ストーブの利便性・魅力に負けました。
焚き火をしていて気になること
最近はソロキャンプをしていないけれど、ソロの時はひたすら焚き火をしている。火を見ていると落ち着くんだよね・・・
これまで私が使ってきたのはコレ。基本です。コスパ最強且つ使い勝手もいい。焚き火初心者はここから始めるべき。焚き火の良いところ悪いところ全部学べます。
焚き火しながら「焚き火大全」も基本ですw 分厚くていい値段するけれど、中身はそんなに濃くない。 でもその筋の人間からは(どの筋だよ!)バイブルとされている。焚き火の豆知識って感じかな。
普通に焚き火をするだけでも十分楽しいのだけれど、人間、慣れてくると不満点が出てくる。焚き火は好きなのだけれど、これはどうにかならんのかという不満点がポロポロと。
煙
風は常に一方向に吹いているわけではない。ソロの場合は風向きに応じて移動すればいいのだけれど、数人で焚火を囲んでいる場合は誰かが貧乏くじを引くことになるw 薪が湿気ていたりすると、ものすごい量の煙にいぶされる。目は痛くて開けられないし、息も苦しくなる。これは苦痛で、風のある日はあっち行ったりこっち行ったり忙しいw
火の粉
私は焚き火で過去に数回服を燃やしている。中でもパタゴニアのフリースを2着・・・コスト的に痛かったwそれ以外にもジャージやナイロンの防寒パンツなんかも燃やしたかな。紙や木の皮などが燃え切らずに火の粉になって舞い上がり、その着地地点が服だと燃える。テントやタープも(私は燃やしたことはないけれど)下手すると穴が開く。
生地として化繊は特に火の粉に弱く、コットンは強いとされる。なので古着のコットンコート(L.L.BEANのハンターコート)を焚火用コートとして常に車に積んでいる。これを使い始めてからは火の粉被害はない。足はジーパンが多いかな。高い服は着ないほうがいい。
ちなみにタープは難燃性のもの。タープは面倒なので張らないことがほとんどなのだけれど、厳冬期の夜露対策・なるべく熱を逃がさない為に昨年から使っている。ゴワゴワするし重い。
焚き火の匂い
コレ、嫌いではないのだけれど、しつこい臭いで、車の中についちゃうと萎える。先の焚き火用コートはこの匂いがガッツリしみ込んでいる。煙に燻されるとつくかな。
それこそ髪の毛や着ている服にもつくので、キャンプで寝るときなんか結構香ばしく匂うが、これは嫌だw 髪の毛はお風呂入るまで臭いかな。
火の始末
これが相当悩ましい。焚き火台で中途半端に燃え残っていると「風で火の粉をまき散らすんじゃないか」とか「動物に倒されて芝生燃やすんじゃないか」とかなかなかテントに入れない。ほぼ燃やし尽くして、そのまま放置して寝ちゃうことが多いのだけれど、そうすると夜露で燃えカスが塊になっていたりして掃除が大変だったりする。雨なんか降ると悲しい。また翌朝、途中まで燃えた薪とかもったいないと思うし、もっとスマートに焚火台をしまう方法はないかと考えていた。
solo stove ranger kit
そんな焚き火の悩みを一掃するのがこの焚き火台。
ただし最初に言っておく。
一掃どころか焚き火の楽しみも半分持って行ってしまうので注意が必要。
安くないしね。
ただそこから立ち上がる炎は見ごたえあり!
メリット
価格も安くないし嵩張るけれど、受ける恩恵はでかい。ある意味焚き火の新世代。
深さがあるので風の影響をほとんど受けない
バケツみたいな形なので横風にめちゃくちゃ強い。この形によって熱エネルギーを外に放出しない。そして風に強い。風向きを気にしないでいいというのは楽ちん。最低限は気にしないとダメだけどね。
二次燃焼で薪が灰になるまで燃やし尽くされる
二次燃焼ってのは、焚き火の際の煙の部分(可燃ガス)、これを高熱の空気で再度燃やすことをいう。
煙を燃やすので煙が減り、効率が上がるので火の粉も減る。焚き火台が二重構造になっていて一次側で熱せられた空気を出口部分で再度ガスに当てる感じ。
すべて燃やし尽くすので、基本灰しか残らない。これはちょっと驚くレベルで、本当に灰だけになってしまう。
炎が立ち上がる
そして煙や火の粉がない代わりに、炎だけはド派手に立ち上がる。
まぁとりあえず動画撮ってきたので見てください。スローモーションになってるけど、これでおとなしい方です。
薪を多くくべればくべるだけ炎は高くなり、薪が少なくなれば低くなります。また火力が上がると淵の部分から二次燃焼の空気が出てくるのが見えます。
デメリット
重い・嵩張る
二重構造で分解できない。大きさにもよるけれど(solo stoveは大きさでかなり種類がある)Rangerは重い。同時に車に積む際も相当スペースをとられる。購入時に一応専用のバッグはついてくる。
熱を放射しない
これ、今回は夏なのでそこまで熱を必要としなかったけれど、真冬にはこの深さが熱を放射しないので寒いはず。案の定真冬は何らかの対策が必要という記事もある。おそらく真冬のオープンエアではこれだけでは無理。タープがあってやっと使えるのだろうか?くらい。ちなみに横には熱が逃げない分、口の部分はものすごい熱量になる。拡散しない感じ。さすがにテント内では使えないだろう。
となると春夏秋の3シーズン、にわかキャンパー用かもしれない。私は楽チンならにわかキャンパーでもいいかなw
趣にかける
炎は見えるけれど横から薪は見えず、斜め上からのぞき込む感じ。風情に欠ける。また煙も匂いもないというのは良いのか悪いのかものすごく判断しづらいところ。そして何より焚き火のパチパチ爆ぜる音がほとんどない。
マスキャンプで立ち上がる炎を見ながら語らうにはいいけれど、ソロでじっくりの際には物足りないかも。昔ながらの焚き火感覚だとかなり物足りない。
手をかける楽しみがほぼない
メリットでもあるのだけれど、着火して二次燃焼が始まると薪をいじったりする必要もなく、ひたすら燃え続ける。そのため、やることは薪をくべるだけ。ひっくり返すとか寄せるなんてこともない。感覚的には一斗缶で焚火しているような感じ?嫌いじゃないけどね・・・
ちなみにRangerだと30センチの薪がすっぽり入ってちょうどいい。炎だけがメラメラ出る。
掃除しづらい?
この製品だけかもしれないけれど一体成型のため、底に落ちた灰を洗うことができない。そもそも論としてすべて灰になるので掃除の必要はないのかもしれないが、気分的に微妙かな。んじゃどれだけ掃除するんだといわれると、ほとんどしないんだけどねw
調べてみるとやはり掃除は必要ないみたい。掃除するとすれば外側の部分をクレンザーで磨くくらいでいい模様。
焚き火好きとしての評価
個人的にはこれは邪道。
だがアリでもあるw
焚き火のネガ要素をことごとく排除できるので、気楽さ加減は半端ない。ただ腰を据えてじっくり焚き火には向いていない。
考え方としては風が少ないとか、人が少ないとか、焚き火環境がいいときは従来の焚き火台。不便さが楽しさを倍増させてくれる。
人が多い・風がある・メンドクサイなんてときはRanger kitがいい。焚火の本当の楽しさは味わえないが、快適な焚火を楽しめる。
快適性を求める3シーズンのマスキャンプにはRanger。
あると便利かも?
ほとんど手間がないので網さえあれば他はいらないレベルだけれども一応書いておく。
耐火グローブはいくつか使ったけど、これが長めの作りでいいかな。安いと皮が硬くて使いづらいものがある。Amazon’schoiceのは皮が硬くて良くなかった。
純正のロストル(耐久性の高い網)はアホみたいな値段(14000円)だけれど、これらで充分。火力はすべてトップに集中するので、網かこれがあれば載せておけばなんでも対応可能。上のタイプなら開口部全部を覆う感じで、下のタイプは半分は薪入れ用に開けておく感じかな。私は下のを買った。
そしてロストルの上に鉄板かスキレットを使うことで高火力を使った料理が楽しめる。どちらも鉄板が分厚いため蓄熱効果があり、お肉を焼くのにいい感じになる。ただ火力がありすぎて一瞬で焦げ付く可能性もあるw Ranger自体は調理器具としては微妙。コンロやマキコンも持っておいた方が良い。
本来キャンプ飯に全く興味のない私だがw焚き火に手間がかからない分、これからは料理をしてみようかなと思っている。マスキャンプの時は人に任せるけどw
Solo Stove Rangerこんな人におすすめ
①気軽に焚火をしたい人
焚き火は面倒という人。そんな人見たことないけれど、できればしたくないなんて人はいるかも。設営や焚き付け、火の始末は勘弁なんて人
②にわかキャンパー
インスタ映え重視とかなるべく汚い部分を排除したい人。
③キャンプを楽に楽しみたい人
私w ①や②ではないと思うけれど、設営も撤収も楽したい人。
焚き火的には邪道と書いたけれど、一つのスタイルとしてはアリなんじゃなかろうか。炎の揺らめきを楽しむという意味では普通の焚き火台とはまた違った炎を愉しめます。
ちなみに半額でほぼ同じ規格の二次燃焼ストーブもあります。
これ分解できるしいいかも?分解もできるみたい。Rangerがダメになったら買うかもw
ちなみに秋以降、両方ともバックオーダーなることが多いです。ちょっといつもと違う焚き火をしてみたい人、もっと楽に快適に焚き火をできないか考えている人、お勧めします!
コメント