先日の高ボッチキャンプはいろいろと刺激を与えてくれて、おかげでキャンプグッズを買い漁る羽目になったw 今までの私のキャンプスタイルが特殊というか手抜きというか、かなりライトなスタイルだったこともあり、じっくりキャンプ仕様となるといろいろ欲しくなるらしいw 基本はオートキャンプのソロというのは変える気はない。
その第一弾が今回のナイフ。今まではモーラナイフを使っていた。自分で研いで(下手くそで切れないけどねw)使っているけれど、何に使うかというとバトニング(薪割りなど)と段ボール開けるときのテープカットかな・・・ ナイフである必要もないレベルだったりする。
今回のキャンプで朝ご飯の際、Tさんからトマトを切るように言われ、モーラは食べ物以外で使っていたので、いつ買ったかわからない謎のナイフで切ってみたのだけれど、これが全く切れない。そこで料理用のナイフを買うことにした。
Opinel カーボン #8
料理用といっても「基本キャンプで料理をしない」というのは今後もそんなに変わらない予感がするので、手頃な価格ながら人気のOpinelの#8を買ってみた。「#」は長さを表していて、8だと凡そ8センチの刃渡りとなる。
なんとなくオピネル、なんとなく#8を選んだ。オピネルの場合、ブレードの材質がステンレスとカーボンがある。カーボンってのは鉄で、その違いはメンテが楽なステン、要メンテながら切れ味のカーボンって感じ。
そしてカーボンの方をポチってから色々調べてみると、カーボンはとにかく錆びるらしい。モーラもメンテしないと赤く錆びるので、たまに研ぎつつオイルを塗っているのだけれど、オピネルの場合、赤錆の対策として、黒錆加工というのをする人が多いことを知った。
黒錆加工とは
赤錆はカーボンを腐食させるのだけれど、黒錆は酸化被膜を作って保護する感じ。黒錆加工ってのはカーボンブレードを黒錆でコーティングすること。簡単に言うとカーボンブレードを酸化させるのだ。
まぁ小難しい話はどうでもいい・・・
この黒錆加工をすると「ブレードが黒光りする」らしい・・・
ロマン確認w
やり方は「Opinel 黒錆」でググれば山ほど出てくる。いろいろなブログで紹介されていて、必要なものだけ揃えれば簡単にできそうなので、やってみた。
実際加工自体はものすごく簡単。ただしそこに行くまでの下準備がかなりハードなのでその苦労を記事にしておきますw あきらめるか悩むレベルでハードでした。
作業の大まかな流れ
①オピネルの分解と下準備
ストッパー全閉の状態で強引にブレードを開くとストッパーが取れます。この時点でかなり力が必要。ブレードでケガをしないように気を付けてください。
ストッパーが取れたらピンを抜く。これがとにかく大変。
ここ、皆さん簡単そうに書いているけれど、かなり大変です。片側の傘がデカいのでその反対側からポンチで叩き押し出します。このときピンの頭が丸まっているのでポンチをあてがうのがムズイ。壊れるの怖いとか思ってるとまず打ち抜けませんw 壊す覚悟で行きましょう。
またブレードはしまった状態でOK。私はしまった状態でピン抜きました。
反対側(叩く側)の頭をサンダーで軽く削るのが正解かもしれない。ただし木の部分を削るリスクがあるのでどちらともいえないかな。
とにかくココが大変。うまく抜けそうになっても半分くらいからまた抜けませんw 気合と根性でペンチで引き抜きましょう。
③ブレードを耐水ペーパーで荒らす
軽くヤスったらパーツクリーナーなどで脱脂します。きちんと脱脂しないと仕上がりでムラができるそうです。
②溶液の作成
紅茶:酢で8:2の溶液を作ります。私は300mlの水にをティーバック3個で紅茶を煮出しました。
紅茶は濃い目が良いようです。
500mlのペットボトルをカットして容器にします。これに上の紅茶と酢75mlを入れます。
③黒錆加工
漬ける時間は1時間。引き揚げてみると・・・
ロマン爆発です!
引き上げたものはそのまま水で洗ってOK。指で触れても黒錆が取れることはありません。脱脂不足などでムラができたらもう一回研ぐ(ヤスる)ところからやり直せばOK。
④グリップ部分のオイル漬け
せっかくここまでやったのでグリップの部分も加工します。
Opinelのグリップは水分を含むと木が膨張してブレードが仕舞いにくくなるのだとか。これを予防するためグリップごと乾性油に漬けて、水を吸いにくくします。
乾性油
空気中で完全に固まる油であり、ヨウ素価は130以上。亜麻仁油・桐油・芥子油・紫蘇油・胡桃油・荏油・紅花油・向日葵油など。
私は亜麻仁油でやりました。匂いがつくとかないので乾性油ならなんでもいいみたいです。
こっちはジップロックで油に漬けて1日放置。1日経ったら取り出して油分をふき取ります。水で洗っちゃってOK。そしてさらに1日乾燥させます。
⑤組み上げ
最後は組み上げます。そんなに難しいことは無いですが、やはり金具がキチキチなのでマイナスドライバでこじりながらはめ込みます。
ピンはブレードとグリップの合わせを確認しながらハンマーで打ち込みます。
そして出来上がりました!
開閉は最初より楽になりました。ひっぱたきまくったのでガバガバというわけでもなくそれこそ「ちょうどいい」感じです。
ちなみにこの加工、研げばとれちゃうし自然に剥げていくそうですwそれでも簡単に赤錆が出ないのは嬉しい。安いナイフではありますが、大事に使いたいと思います。
まとめ
黒錆加工のポイントは
安全第一
これは大事w 新品だと切れ味もいいので結構怖いです。
思い切りが大事
とにかく分解が大変。壊れたら買い直すくらいの覚悟でガンガンいかないとピンは抜けません。最初はかなりおっかなびっくりなんですが、一回できちゃえばそんなに苦労しないのかもしれない。
これくらいかな。
この加工はカーボンブレードならば何でもできる模様。モーラもやろうと思ったけれど、溶液が少なかったのと臭かったので諦めましたwこまめに手入れしていれば黒錆加工もいらないとは思いますが、ちょっと自慢になるくらい黒刃はカッコいいですよ!?2000円のナイフでかなり楽しめましたw
コメント
このナイフ、持っていたはず。
ずいぶん昔だけど学生の時友達がくれたんですよ。私のは小ぶりだったなぁ。でも最近見てない、どこへいったんだろうw
黒染めすると雰囲気変わりますね。
しかもこんなエコな方法でできるなんて。
昔モデルガンとか好きでしたが、トリガーやハンマーって金属でできてました。パーティングラインをヤスリで消した後に酸化被膜剤に漬けて黒く染めたのですが色合いとか似ているなぁと思いました。
私のオピネル、家のどこか探してみます。
オピネルっぽいナイフとマグライトっぽいライトは必ず家にありますねw 今回オピネルは買いましたが、掃除していたらマグライトが出てきて懐かしかったw
酸化被膜材ってのも売られていて同じ効果みたいですよ。匂いに耐えられれば紅茶+お酢でOKです。この手の手入れは最初はするんですけどね・・・なかなか継続が難しいですw